扉を軽量化し、手すりを設けた東花ホテルの共用トイレ=26日午後、宇都宮市簗瀬町

 29日に開幕する第22回全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」(障スポ)に向け、県内の宿泊施設がバリアフリー化を進めている。段差の解消や手すりの設置、水回りの改修-。「安心安全な空間の提供」を通じ、来県する選手らを陰ながら支え、応援しようとしている。

 陸上競技選手ら約40人が宿泊する宇都宮市簗瀬町の東花ホテルは7~8月、ロビーの共用トイレを改修し段差の解消や手すりの設置、扉の軽量化を行った。障スポに合わせた県の障害者行動拡大支援事業を活用。昨年は客室のユニットバスの蛇口を使いやすく改善した。工事費用の一部助成を受けたほか、専門家らから設備改善の助言を受けた。

 指摘項目は数十項目にも及んだといい、同ホテルの飯野哲也(いいのてつや)専務(49)は「使いづらくはないと思っていただけに驚いた」と振り返る。27日からの受け入れに向け、「大会で全力を発揮できるよう宿屋として応援したい」と意気込む。