阿部遥さん

 第34回下野新聞小学生読書感想文コンクール(下野新聞社主催、県、県教委など後援)の審査会が14日、下野新聞社で開かれ、小山市若木小4年阿部遥(あべはるか)さん(9)が最高賞の知事賞に選ばれた。

 県内160校から計641点の応募があり、「読書の喜び、楽しみが感じられるか」「自分の言葉で表現しているか」などの点を審査した。

 阿部さんは「どっちでもいい子」を読んだ。家族や友人に支えられて成長し、自分の気持ちを伝えられるようになる小学4年生が主人公の物語。その姿に自分を重ね、「私も『なりたい私』になれるよう、まず自分の思いを相手に伝えてみようと思う。相手の話をよく聞いて、気持ちを考えながら」と思いをつづった。

 審査委員長を務めた宇都宮市国本中央小の大森信二(おおもりしんじ)校長は「本を読んで新しい価値観や発想が生まれたことを、子どもらしい素直な表現で作品にしている。読んでいて非常に気持ちが良かった」と評価した。

 県教育長賞は、さくら市氏家小3年石島葵陽(いしじまあおい)さん、宇都宮市豊郷中央小6年須合結子(すごうゆいこ)さんが受賞。特選には、宇都宮市豊郷南小1年星日茉梨(ほしひまり)さん、芳賀南小2年竹ヶ原唯愛(たけがはらゆな)さん、宇都宮市ゆいの杜小5年石嶋青空音(いしじまそらね)さんが選ばれた。

 表彰式は12月10日、下野新聞社で行われる。

 阿部遥さんの話 本はよく読む。人前で話すのは苦手だけれど、自分の思いを文章にするのは好き。本の良さなどが読む人にも伝わるよう気を付けて書いた。知事賞に選ばれてびっくりした。とてもうれしい。