障スポのサッカー決勝で緑のユニホームの県勢が強豪の東京相手に競り合う=10月31日、真岡市総合運動公園

 全国大会初出場で銀メダル獲得の快挙にも、悔しさを持ち帰った。選手たち自らが競技性と勝利を追い求めた結果だった。

 全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」(障スポ)最終日の10月31日、サッカー(知的)決勝。真岡市総合運動公園に約460人が詰めかけ、本県チームにエールを送った。

 0-0のまま迎えた延長戦で最終的に突き放されたが、延長後半5分まで常勝と言える東京に肉薄。次々と放たれた10本のシュートを全てしのいだ。選手たちは「勝機はある」と本気で感じ、かつては10点差で敗れた相手と互角に戦った。

 チームは特別支援学校の在校生らを中心に2015年、結成された。選手16人は県外遠征や強化試合を重ね、技を磨いてきた。「勝つたびに注目されて応援が大きくなり、力になった」。主将の壬生町、中嶋達也(なかじまたつや)(24)は障スポの熱気を振り返る。