剣詩舞の全国大会で昨年に続き優勝した五月女さん(右)と鈴木さん

剣詩舞の全国大会で昨年に続き優勝した五月女さん(右)と鈴木さん

剣詩舞の全国大会で昨年に続き優勝した五月女さん(右)と鈴木さん 剣詩舞の全国大会で昨年に続き優勝した五月女さん(右)と鈴木さん

 「全国剣詩舞コンクール決勝大会」(日本吟剣詩舞振興会主催)がこのほど、東京都北区の赤羽会館で開かれ、宇都宮市出身の五月女(そうとめ)智仁(ともひと)さん(33)が剣舞の青年の部で優勝した。昨年の詩舞に続いて栄冠を手にした。五月女さんは「優勝と呼ばれたときは驚きの方が大きかった。難しい踊りだったが、やりがいがあった」と充実感をにじませた。

 吟詠に合わせて刀や扇を持って舞う剣舞と詩舞。3歳から祖父や母の影響で始めた五月女さんは、都内で暮らす現在も週に1度、市内の稽古場に通っている。

 昨年、詩舞で悲願の優勝を飾ったこともあり、今年のコンクールは出場しない予定だった。しかし周囲からの推す声や、剣舞の指定詩吟の中に挑戦したい曲があったことが、モチベーションにつながった。

 五月女さんが出場した青年の部は、10、20代の若い世代が多く、難易度の高い剣技や足さばきを採り入れた振り付けが目立ったという。その中で五月女さんはあえて、師事する鈴木凱山(すずきがいざん)さんが数十年前につくった“渋い踊り”で勝負した。「先生の振り付けに挑戦して、それが評価されて優勝ができたので自信になった」と笑顔を見せる。

 剣詩舞を知ってもらおうと、これまでもイベントなどへ出演していた五月女さんだが、どうしてもコンクールをベースとしたスケジュールになっていたという。連覇を飾ったことで「悔いなく終われた」と語り、今後はより、PR活動に力を入れていく考え。「一人でも多くの人にアピールする機会をつくりたい」と意気込んだ。