来春閉店し市役所に移る「さのまるの家」

 【佐野】佐野ブランドキャラクター「さのまる」のグッズ販売や市の観光情報を発信する高砂町の「さのまるの家」について、市はこのほど、本年度末で閉鎖し、来年5月以降に市役所1階に移転させることを決めた。新型コロナウイルス禍で、「家」でさのまるとふれあう機会がなくなり、入場者もピーク時の10分の1に減っていた。市の担当者は「“引っ越し”後はこれまで以上にさのまると親しんでもらえる機会をつくっていきたい」としている。

 現在のさのまるの家は、2014年4月、市役所前のビル1階に佐野ブランドの情報発信基地としてオープン。毎週土、日曜にはさのまるが定期出演するイベントが開かれ、人気を集めていた。

 さのまるが前年の「ゆるキャラグランプリ」で優勝したことなどから当初の入場者は月5千人超。ただ、ここ数年はコロナ禍のためイベントを開けず、500人弱に減少していた。家賃や電気代などで年間約500万円かかっていたこともあり、市がさのまるの家の在り方について検討を続けてきた。

 市役所に移転する新たな「家」の詳細については来春までにまとめる予定。広報ブランド推進課は「さのまるには土日、平日を問わず出勤し、1階ホールでも多くの市民とふれあってもらいたい」としている。

 グッズなどを販売する店舗スペースは来年2月末に閉店となる。市はこれに先立ち、10月にオンラインショップを始めており、来年3月には完全移行する方針。