来春の卒業式に向け、栃木県那須烏山市小原沢の福田製紙所の工房「和紙の里」で烏山和紙の卒業証書作りが最盛期を迎えている。
烏山和紙は那須楮(こうぞ)が原料。同工房では楮の皮を煮る作業から紙すき、乾燥までを手仕事で行っている。卒業証書作りは10月に始まり、来年2月までに約2万8千枚を用意。県内外の幼稚園や小中高校計約130校に納品するという。
7日も朝から紙すきの作業が進められ、熟練の職人が慣れた手つきですき桁を揺り動かし、校章の透かしが入った和紙に仕上げていった。
同製作所代表の福田博子(ふくだひろこ)さん(53)は「人生の記録となる大切な一枚。心を込めて作ります」と話した。