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「とちぎの星」食味コンテストで試食審査する審査員

 とちぎ農産物マーケティング協会は13日、栃木県オリジナル品種のコメ「とちぎの星」の食味コンテストの本審査会と表彰式を、宇都宮市の県JAビルで実施した。大賞には小山市、農業柿木芳里(かきのきよしのり)さん(64)が選ばれた。入賞したコメ10点はとちぎの星のPRに活用するほか、栽培技術を県内の生産者と共有し、品質の向上も図る。

 同協会によると、とちぎの星は首都圏を中心に食味の評価が高い一方、認知度が低いのが課題。品質やブランド力を高め需要拡大につなげようと、初めて企画した。

 県内の農協や生産者から40点の応募があり、成分や食味を分析する予備審査を経て10点が本審査に進んだ。米・食味鑑定士ら6人の審査員が、炊飯後の色・ツヤ、香り、味など6項目を総合的に評価した。

 大賞のほか、金賞4点、銀賞5点が選ばれた。審査員を務めた五つ星お米マイスターの渋谷梨絵(しぶやりえ)さんは「どれもバランスが良く、うまみや甘みが強かった」と評価。大賞の柿木さんは「水管理を丁寧にやった。資材高などで苦しい中、励みになった」と喜んだ。

 入賞したコメは飲食店への直接PRや食材フェアなどを通じ、消費者への浸透を図る。県はまた、入賞者の栽培条件を優良事例として県の栽培マニュアルで紹介。土壌に応じた水管理方法などを生産者と共有し、県全体の品質も底上げしたい考えだ。