栃木県庁

 栃木県は15日、大田原市の水田でオオハクチョウの死骸が見つかり、遺伝子検査で鳥インフルエンザのウイルスが確認されたと発表した。県内で野鳥の感染が確認されるのは2021年3月以来。今後、毒性の強い高病原性かどうかを国の機関で調べる。

 県によると、オオハクチョウは9日に回収。県の簡易検査では陰性だったが、国立環境研究所の遺伝子検査で15日、H5亜型の鳥インフルエンザウイルスが確認された。

 環境省は半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定。県は区域内にある1万羽以上の飼養農場1戸に聞き取り調査を行い、異常がないことを確認した。

 今シーズンは全国で前季を上回るペースで野鳥や家禽(かきん)の高病原性の感染が報告されており、県自然環境課の担当者は「野鳥が密になる状況では感染が広まる懸念が高まるので、餌付けを控えてほしい」と呼びかけている。