クリスマスまで1週間となる中、書き入れ時を迎える県内の洋菓子店では、ケーキの値段を例年より引き上げる店が出ている。原材料費や光熱費などの上昇のあおりを受け、「値上げしないと仕入れもできず、ぎりぎりの状態だ」との悲鳴も聞こえる。ケーキを多くの客に味わってもらうことを願い、関係者は経費削減に工夫を凝らしながら聖夜を迎える。
宇都宮市上戸祭町の「菓子工房S・なかやま」は、人気の高いホールケーキ「クリスマススペシャル」(5号)を昨年より500円引き上げ5500円とした。例年この時季に値上がりするイチゴのほか、小麦粉や牛乳などのあらゆる原材料、光熱費、輸入品の包装資材などの経費がかさむ。
中山収二(なかやましゅうじ)社長(66)は「今は我慢の時期。大変なのはケーキ屋だけでない」。小麦粉に米粉を混ぜるなど品質を落とさない範囲で工夫を凝らす。「人件費もかさみ、クリスマスだからといって利益が出るわけではない。お祭り気分でお客さんに喜んでほしい一心です」と前を向いた。
ウクライナ情勢に伴う原油高、円安などの影響はケーキ店にも押し寄せている。
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