栃木県庁

 栃木県は19日、下野市の住宅地で回収した野鳥のノスリ1羽の死骸を簡易検査した結果、鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出たと発表した。国立環境研究所に遺伝子検査を依頼し、毒性の強い高病原性かどうかを調べる。結果の判明には1週間程度かかる見込み。

 県によると、ノスリは18日に回収され、同日、県南家畜保健衛生所の簡易検査で陽性となった。これを受け、県は周辺の家禽(かきん)飼養農場に電話で聞き取りを実施し、異常がないことを確認した。

 環境省は回収場所から半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定し、県が区域内で死亡野鳥の調査を行う。

 今季は12月以降、大田原市と佐野市で回収された野鳥計2羽から、高病原性ウイルスが確認された。今回のノスリが高病原性と確定すれば今季3例目となる。

 県自然環境課は「衰弱した野鳥や死骸を見つけても素手で触らずに、県環境森林事務所の相談窓口に連絡してほしい」としている。