那須歴史探訪館で展示されている五十嵐の作品

 那須町湯本出身の芸術家五十嵐豊(いがらしゆたか)(1928〜82年)の没後40年を記念した町内5カ所の巡回展の最後を締めくくる特別展「五十嵐豊-那須をデザインする」が3月26日まで、那須町芦野の那須歴史探訪館で開かれている。

 五十嵐が制作、あるいはデザインを手がけた民芸品、郷土玩具、布絵、益子焼、商店の包装紙など約80点を展示。作品の多くは古里である那須の動植物や子どもが題材で、かつて営業していたロッジに飾られていた直筆の色紙やギャラリーの看板も紹介している。

 昔からの五十嵐のファンという那須塩原市、団体職員益子慎治(ましこしんじ)さん(63)は「この地域で芸術や文化の先駆けとなった人。今の時代から見てもデザインが洗練されていると感じる」と話していた。

 同館は今回の特別展を記念し、2月19日、3月26日の午後2時からギャラリートークを実施。3月5日午後2時からは湯本の那須高原ビジターセンターで、五十嵐の親類らと巡回展の担当者による座談会「那須と五十嵐豊について語ろう」を開く。

 同館の入館料は高校生以上200円。座談会は事前申し込みが必要。(問)同館0287・74・7007。