フォーラムで基調講演する大津さん=2日午後、宇都宮市

女性農業者らが参加して行われたパネルディスカッション=2日午後、宇都宮市

女性農業者らが参加して行われたパネルディスカッション=2日午後、宇都宮市

フォーラムで基調講演する大津さん=2日午後、宇都宮市 女性農業者らが参加して行われたパネルディスカッション=2日午後、宇都宮市 女性農業者らが参加して行われたパネルディスカッション=2日午後、宇都宮市

 栃木県と県農業者懇談会は2日、農業分野における女性参画の促進を図る「とちぎ女性農業者フォーラム」を県総合文化センターで開いた。オンラインを含め、県内農家ら約200人が参加し、事例発表やパネルディスカッションを通じて、女性が農業に参画する意義について考えた。

 基調講演では、熊本県南阿蘇村のコメ農家で、全国の若手女性農業者でつくるNPO法人理事長の大津愛梨(おおつえり)さんが登壇。南安蘇の農村風景に魅了され新規就農した経緯や、軽油の代わりに植物由来の燃料を使用する取り組みなどを紹介し、「農業なくして持続可能な社会はできない」と強調した。

 パネルディスカッションは県内外の女性農業者ら7人が参加。女性農家と合同でイベントなどを実施している東洋大経営学部の蜂巣旭(はちすあきら)専任講師は、作物の生産だけでなく販売や加工まで手がける女性が多いとして「女性の強みを生かせば農作物の付加価値やブランドが高まる」と説明した。

 議論に参加した大津さんは食料安全保障問題に触れ、「まずは生産に力を入れることが必要。シンプルに農業を楽しんでほしい」と説いた。