【宇都宮】新型コロナウイルスの影響で3年間中止していた国際交流事業の再開を前に、公益財団法人とちぎYMCA(松原2丁目)が近くの空き物件を改修し、米国の子どもたちが滞在できる施設を整備する。多文化共生のための交流拠点として、地域に開放することも検討している。費用の一部として400万円を目標に、18日までクラウドファンディング(CF)で協力を求めている。
国際交流事業は2003年から毎夏、続いてきた。米国マサチューセッツ州のYMCAから派遣される中学生15人程度を約1カ月間受け入れ、学校訪問やキャンプ、清掃ボランティアなどの活動を通して市内外の子どもたちとの交流を支援する。
20年から休止していたが、今年7月に再開できる見通しとなった。しかし、子どもたちの滞在施設として前回まで使用した同法人の関連施設は、この3年間に介護施設で働くベトナム人の宿舎となり、別の施設が必要となった。
そこで法人事務所に近い空き物件を確保し、受け入れ施設として改修することにした。物件は築49年、鉄骨3階建て、延べ床面積156平方メートルの旧店舗兼住宅。感染リスクを抑えながら子どもたちが快適に過ごせるよう、個室やシャワーを整備する計画だ。
受け入れ期間以外は、海外にルーツを持つ住民と地域住民が交流できる場として活用する方針。同法人国際教育担当の小野寺温代(おのでらあつよ)さん(44)は「若いうちからいろいろな価値観と出合うことで、海外からの移住者も仲間として受け入れられるようになってほしい」と話している。
目標額が集まらない場合は返金する。インターネットで「とちぎYMCA レディーフォー」を検索する。(問)同法人028・624・2546。