文部科学大臣賞を受賞したひばりの会の滝田さん(左)、津田さん(左から2人目)、大塚さん(左から4人目)

 栃木県真岡市の朗読ボランティア「ひばりの会」が「子供の読書活動優秀実践団体」に選ばれ、文部科学大臣表彰を受賞した。図書資料の音訳のほか、学校、図書館、小児科病棟、児童養護施設での読み聞かせ活動といった子どもや社会的弱者への読書推進の功績が評価され、全国の代表受賞者にも選ばれた。25日、会長ら3人が市役所を訪れ、受賞や活動の報告をした。

 子どもの読書意欲を高めるための特色ある活動をたたえる表彰で、2023年度は全国の学校130校、図書館46施設、団体・個人50件が選ばれた。中でも、ひばりの会は23日に東京都内で行われた表彰式で、50件を代表する受賞者として、会場で活動内容を発表する大役も果たした。

 1982年、視覚障害者の音訳ボランティアとして発足し、図書資料や市の広報などの音訳と、幼児・児童対象の読み聞かせを中心に取り組んできた。

 現在は会員26人が、市社会福祉協議会を拠点として、図書館や芳賀赤十字病院小児科病棟、こども発達支援センターひまわり園、児童養護施設あかつき寮などで定期的に活動している。

 会長の津田和夫(つだかずお)さん(75)と事例発表した大塚照子(おおつかてるこ)さん(78)、サポートした滝田久美子(たきたくみこ)さん(65)が市役所を訪れ、石坂真一(いしざかしんいち)市長から受賞のお祝いと長年の地道な活動に対するねぎらいの言葉を受けた。

 津田さんは「40年以上の歴史、先達の苦労が報われた」、滝田さんは「地域に溶け込んでいる団体に自分が入っていることがうれしい」と受賞を喜んだ。大塚さんは「足がすくむほど緊張したが、とてもいい経験だった」と発表を振り返った。

 芳賀地区では、芳賀南小も全国の優秀実践校130校の一つに選ばれ、文部科学大臣表彰を受けた。