オープンスタジオを開く和田さんと、作品を並べたリビングのミニギャラリー

 【茂木】天子(あまこ)の陶芸家和田直(わだただし)さん(67)が、3日から自宅工房を開放し「オープンスタジオ&ミニギャラリー」を開催する。ワークショップ(WS)などを通じて作家自ら発信し、工芸品で潤いをもたらす暮らしを提案する。17日まで。

 和田さんは、陶芸作品など手作りの工芸品の需要が減退する中で、作家自らが使い手に発信することが大切と考え、制作体験や作品を生活に生かす魅力を伝える活動を続けてきた。2018年6月に自宅を開放して初めてオープンスタジオを開き、以降4回開催した。しかし新型コロナウイルス禍で20年を最後に開催できずにいたため、3年ぶりの再開となる。本格的なWSの開催は初めて。

 WSでは、30センチほどの長さの筒状にした粘土の素材を事前に用意。会期中連日午後、工房で1日2~3人を指導し造形に挑戦してもらう。初心者から心得のある人まで幅広く募る。参加費1人3千円。造形後の焼成までを和田さんが別途5千円で引き受ける。

 ミニギャラリーは、自宅リビングの一角と和室を開放し、うわぐすりを使わない焼き締めの作品を中心に約100点の皿や茶わんなどの食器を柱に展示する。

 実際に食卓で使うイメージで陶芸作品を洋風と和風にセッティングし、暮らしに心豊かな空間と時間を生む使い方を提案する。

 和田さんは「手仕事で作るものは大量生産のものと違い、同じものが一つとしてない。そこに価値を見いだしてくれる人を一人でも多く増やしたい」と狙いを語った。

 開催は全日午後1~5時。(問)和田さん0285・63・1825。