装備の使い方を確認する隊員ら

 【日光】登山シーズンを迎え今市署はこのほど、所野の赤薙(あかなぎ)山(2010メートル)で山岳パトロールと山岳救助訓練を行った。

 同署の山岳警備隊員全15人中12人が参加。約10~20キロの救助装備を背負い、すれ違う登山者に「気を付けてくださいね」と声を掛けながらスピーディーに登頂した。具合が悪くなり、動けなくなった登山者の救助を想定し、下山時は登山者役の隊員を担いだり、ロープや衛星無線など装備の使い方を確認したりした。

 新型コロナウイルス禍が落ち着きつつある中、遭難件数は増えているという。山岳遭難救助技能指導員の斎藤稔(さいとうみのる)警部補(47)は「(コロナ禍の外出控えで)登山者の体力が落ちており、コロナ前のつもりで登山計画を立てるのは過信になる」と指摘。「登山者には、もし遭難しても諦めないでほしい。諦めずに頑張れば私たちが何とかする」と力を込めた。