鉄扉が開けられ、牧場を走り出す牛たち

 【矢板】市八方ケ原牧場で19日、八方牧場畜産組合(16人)による繁殖雌牛の放牧が始まった。牛たちは標高約千メートルに位置する広々とした牧場で足腰が鍛えられ、安全な分娩(ぶんべん)につながると期待される。

 初日は2軒の畜産農家の和牛9頭がJAしおのやの2台のトラックで入牧。県による伝染病検査を受けるなどした後、鉄扉が開けられると、丘の上を目指して次々に駆け出した。

 各農家の飼育牛が順次入牧し、10月まで28ヘクタールの牧草地で放牧管理される。昨年度は73頭が入牧した。

 鈴木隆(すずきたかし)組合長は「牛たちは伸び伸びとしている。事故のないように見守っていきたい」と話した。