小倉担当相(右)に宣言文を手渡す中高生たち=24日午後2時5分、宇都宮市宮みらい

 先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合に合わせ、内閣府は24日、栃木県のJR宇都宮駅東口の交流拠点施設ライトキューブ宇都宮で「男女共同参画社会づくりに向けての全国会議」を開いた。県内中高生12人が、性別に関係なく誰もが輝ける社会の実現に向けた「宣言文」を読み上げ、世界から性に関する偏見や固定概念などがなくなるように訴えた。

 宣言文は、同会合の1カ月前イベント「こども未来サミット」で、G7各国にゆかりがある生徒たちがまとめた。(1)立場や役割への固定概念を取り払う(2)大切なことを決める場に多様性が生まれるように、選挙への関心を高めて投票する-など9項目で構成される。

 中高生は宣言文を小倉将信(おぐらまさのぶ)男女共同参画・女性活躍担当相に手渡した。小倉氏は「踏み込んだ視点もあってうれしい。大臣会合で皆さんの意見を踏まえて議論する」と感謝を述べた。

 意見交換で生徒たちは「皆で必死に考え、女性や子どもへの固定概念を壊せた」「世界や地域の問題に目を向けて解決策を考えたい」と自身の変化や決意を語った。

 閣僚会合に出席するジェンダー平等アドバイザリー評議会の白波瀬佐和子(しらはせさわこ)議長=東京大大学院教授=による記念講演もあった。白波瀬氏は「自らの努力以外で人生の選択肢が限定される状況を一刻も早く改善しないといけない」と述べ、“気づき”を得た人が実際に行動することで社会に変化が起きると話した。

 全国会議は男女共同参画週間(23~29日)の中央行事として毎年開かれており、東京都以外での開催は初めて。