大谷石の採石場跡で行われた旗の撮影

大谷石の採石場跡で行われた旗の撮影

大谷石の採石場跡で行われた旗の撮影

大谷石の採石場跡で行われた旗の撮影 大谷石の採石場跡で行われた旗の撮影 大谷石の採石場跡で行われた旗の撮影

 【宇都宮】障害者の就労継続支援施設「テラスA型事業所」(東宝木町)が作製した刺し子による旗の撮影が28日、大谷町内の大谷石採石場跡地で行われた。

 同事業所と人工知能(AI)ベンチャー企業の「ミレトス」(東京都中央区銀座6丁目)による協働企画。両者によると「AIが進化した未来で人ができることは、多様性を尊重し、人間らしい活動に情熱を注ぐこと」というメッセージを旗に込めた。

 旗は縦横約2メートル。刺し子が施された濃淡の異なる青色の布を約90枚つなぎ合わせた。多様性を表現するため、布と糸の染色を全国の学校、事業所など11カ所に依頼。県内から宇都宮白楊高生などが参加した。事業所の障害者25人が2カ月かけて縫い上げた。

 この日は写真と動画を撮影した。採石場跡の地下空間にうっすらと光が差し込み、藍色の旗が幻想的に浮かび上がった。今後、今回の取り組みに関するサイトを立ち上げ、大規模商談会のブース出展などで旗や写真を活用するという。

 同事業所支援員の山中知博(やまなかともひろ)さんは「障害者の可能性を生かした取り組みとして多くの人に知ってもらう良い機会」と協働を歓迎。ミレトスの朝賀拓視(あさかひろし)社長は「刺し子には工業製品にない人間味がある。素晴らしい旗ができた」と話した。