【宇都宮】宇都宮空襲から78年となる12日に合わせ、市平和啓発パネル展が市役所1階市民ホールで開かれている。赤と黒の鮮烈な色彩で空襲の悲惨さを描いた巨大パノラマ絵が存在感を放っている。14日まで。
市は空襲のあった12日から8月15日までを平和月間として、例年パネル展を開催している。市男女共同参画課が主催し、宇都宮空襲を後世に語り継ぐ活動をしている市民団体「ピースうつのみや」から資料提供を受けた。
パノラマ絵は市内在住だった故山口勇(やまぐちいさむ)さんの作品で縦1・8メートル、横15メートル。炎の中を逃げ惑う親子や田川に飛び込む人々などを真に迫る筆致で描いている。
このほか、空襲後の市内各所で撮影された写真12点や犠牲者数を解説したパネルで戦禍を伝えている。同課の担当者は「戦争による悲劇を知ることで、平和について考える機会にしてもらいたい」と話している。