かわいらしく豊栄舞を奉納する子どもたち

 【大田原】山の手2丁目の大田原神社は30日、災いを取り払う「夏越大祓祭(なごしおおはらえ)」を行い、巫女(みこ)の装束に身を包んだ市内などの園児らが祭祀(さいし)舞の一つ「豊栄舞(とよさかのまい)」を愛らしく奉納した。

 氏子の女性が担ってきたが、伝統を次世代に伝えようと昨年から子どもたちに舞を託した。舞に参加したのは、おおたわら、なすのそら(那須町)の両保育園の年長児、大田原小の1、3年生計24人。5月から、稽古を重ねてきた。

 おととしまで舞っていた氏子の看護師津久井杏香(つくいきょうか)さん(26)が先頭に立って指導に当たった。初めて指導したという津久井さんは「どう教えようかと悩んだが、子どもたちの吸収力はすごい」と話す。子どもたちが立派に舞った姿を見届け、目を細めた。

 暑さの中、茅の輪をくぐり、舞い終えたおおたわら保育園の小田芽衣那(おだめいな)ちゃん(5)と渡辺愛梨(わたなべあいり)ちゃん(5)の2人は顔に汗を浮かべ「(衣装が)すてき。みんなが見てくれて楽しかった」などと話した。