自伝的エッセーを出版した石川さん

 【栃木】城内町2丁目の製あん業「トチアン」の前社長石川孝一(いしかわこういち)さん(75)=沼和田町=がこのほど、自伝的エッセー「あきらめるって素晴らしい」(幻冬舎)を自費出版した。視力が徐々に失われる「網膜色素変性症」の診断を20代で受け、60歳で失明したが、市民活動やボランティア、ユーチューバーと精力的に歩んできた。社長退任と75歳の節目に人生を振り返り、現実を受け入れる大切さと周囲への感謝をつづった。

 市内で生まれた石川さんは20歳で家業の製あん会社に入った。両目の病気で徐々に光を失いながらも3代目を継ぎ、新工場を建設するなど躍進させた。昨年引退して会社を後継者に委ねた。一方、広い人脈を生かし多方面で活動してきた。