高校の登山部員や顧問らが参加した安全登山研修会=24日午前、宇都宮市福岡町

 大田原高山岳部員ら8人が死亡した那須雪崩事故の再発防止策の一環として、県教委は24日、宇都宮市福岡町の市森林公園で安全登山研修会を開いた。県内の高校登山部員と顧問ら計23人が参加し、地図から地形を読み取る方法などを学んだ。

 新型コロナウイルスの影響で、生徒を交えた研修会を対面形式で実施するのは3年ぶり。県山岳・スポーツクライミング連盟の植木孝(うえきたかし)指導委員長(59)が講師を務めた。

 参加者は登山で使う地図記号などを学んだ後、同公園に登山口がある古賀志山周辺の尾根や沢を書き込んだ「概念図」を作成。公園内を歩きながら山を見上げ、図の内容を確認した。

 参加した宇都宮高登山部顧問の湯澤真一(ゆざわしんいち)教諭(43)は「学校で概念図を教えることもあるが、作成後に実際の山と見比べる今回の講習は生徒にとって良い経験になったと思う」と話した。

 同所ではスポーツ庁と県教委主催の登山指導者講習会も開かれ、地図アプリを使った演習などが行われた。