第12回しもつけ新聞スクラップ作品コンクール(下野新聞社、下野新聞下野会主催)の審査会が17日、下野新聞社で開かれ、最高賞の下野会賞に、いずれも大田原中3年吉田愛菜(よしだあいな)さん(15)と向山芽依(むかいやまめい)さん(15)の「『ヤングケアラー』を知る事から始める~過酷さと共に暮らす尊さと~」が選ばれた。
小中学生の読解力や表現力を育むのが狙い。今回は児童生徒525人から計382点(小学生132点、中学生250点)の応募があった。スポーツや歴史のほか、貧困や物価高といった社会問題などを取り上げた作品だった。
青柳宏(あおやぎひろし)県NIE推進協議会長や堀内多恵(ほりうちたえ)県NIEアドバイザーらが事前審査を通過した66点について、記事を読み込んで自分の考えを深めているか、レイアウトに創意工夫があるかなどを基準に審査。青柳会長は下野会賞の作品を「共感し続けながら思いを率直につづっていて素晴らしい」などと評価した。
幼稚園からの幼なじみで中学3年間、ペアで作品に取り組んできた2人。受賞を喜びつつ、向山さんは「ヤングケアラーが自分に身近な問題だということにまず驚いた」、吉田さんは「当事者を傷付けないよう、でも(作品を)見る人に分かってもらえるようまとめるのに苦労した」と語った。
入賞作を紹介する県央展は11月24~28日、宇都宮市文化会館で開かれる。
主な上位入賞者は次の通り。(〇は下野会賞)
最優秀賞 久保井太郎(宇都宮市ゆいの杜小3年)杉原大地(小山市東城南小6年)〇吉田愛菜・向山芽依(大田原中3年)▽優秀賞 小野田蒼(作新学院小学部1年)岡田明莉(真岡小2年)宮崎虹采(下野市南河内小中6年)吉田華瑚(宇都宮大付属小6年)太田百香(大田原市親園中3年)小栗遥(宇都宮市若松原中1年)▽学校賞 宇都宮大付属小、大田原市宇田川小、同市佐久山小、同市金田北中、大田原中、宇都宮短大付属中