【栃木】日立製作所を創業した郷土の偉人、小平浪平(おだいらなみへい)(1874~1951年)を顕彰する機運が再び高まりつつある。市は本年度、都賀町合戦場の生家や、茨城県日立市の関連施設を見学するバスツアーを開始した。地元住民の協力も得て今月20日に開催した市民向けの初回は募集開始15分ほどで定員が埋まる人気ぶり。41人が参加したツアーに同行し、世界的企業を立ち上げた小平の原点やものづくりへのこだわり、開拓者精神に触れた。
生家
「日立の原点、ここにあり」。古民家を案内する地元住民は誇らしげだった。
午前8時半に市内を出発したツアーは小平の生家から始まった。例幣使街道沿いの古風な門をくぐると、大きな松の木と明治時代に建てられた木造瓦ぶき2階建ての母屋。小平の親族から2018年に寄贈を受けた市が管理している。
母屋の先に、小平が14歳で東京英語学校(東京大学予備門)に入学するまで使った木造平屋の勉強小屋が残っていた。安全面から内部は見学できないが、少年時代の小平が勉学に励む様子が目に浮かんだ。
入り口の門の前にあるのは「浪平翁パワーストーン」。小平が日立市の山からの町並みを眺める際に座った石だという。石に触れてパワーをもらった。

幼少期に使用していた勉強小屋
日立オリジンパーク
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