【宇都宮】宇都宮文星女子高サッカー部の部員たちが、環境美化や社会貢献などを目的にペットボトルのキャップ回収に取り組んでおり、3年間で約6万5千個を回収した。キャップ売却益でポリオワクチン支援を行う「ワクチンキャップ運動」として31日、壬生町の回収業者に搬入する。800個のペットボトルキャップで1回のポリオワクチンが購入できるといい、今回集めたキャップは80回以上のワクチン支援につながる。
同校サッカー部は、これまで全国大会に8度出場している強豪。サッカーだけでなく自主性を身に付けようと、部内に風紀、朝礼、保健、環境の4委員会を設け、35人の部員が活動している。
環境委員会は「私たちが住んでいる街に感謝し、宇都宮を日本一きれいな街にする」との大きな目標を掲げる。キャップ回収は、環境、保健の両委員会の合同企画として2021年度にスタートした。各クラス、職員室や校内の自動販売機の前などに袋を設置して1週間ごとに回収してきたほか、生徒たちが各家庭から持参するなど、委員を中心に学校全体で活動を展開。さらに集めようと、年度を超えて継続してきた。
現在の3年生が入学した年に始めた活動は3年となり、卒業を控えて本年度で一区切りをつけようと業者に搬入することに決めた。昨年10月に汚れなどをチェックしながら数を数えたところ約5万個だった。さらに全校に協力を呼びかけると、2週間で約1万5千個が追加。総数は45リットル入りビニール袋16個分になった。
サッカー部の須賀美由希(すがみゆき)部長(18)、環境委員会の恩田杷花那(おんだわかな)リーダー(18)は、笑顔で「3年分としてはやや少ないかもしれないけど、環境美化と途上国の子どもたちを支援する私たちの活動の集大成」。そして後輩たちに向けて「来年以降も自分たちができる社会貢献活動に取り組んでほしい」と呼びかけた。