直売所や農村レストランなどが並ぶ「道の駅湯の香しおばら」

乳牛の置物が出迎えてくれる「道の駅湯の香しおばら」

地元の野菜や果物、手作り菓子、土産物などがそろう直売所

直売所や農村レストランなどが並ぶ「道の駅湯の香しおばら」 乳牛の置物が出迎えてくれる「道の駅湯の香しおばら」 地元の野菜や果物、手作り菓子、土産物などがそろう直売所

 那須塩原市千本松の東北自動車道西那須野塩原インターチェンジを降り、国道400号を約10分北上すると「道の駅湯の香しおばら」が見えてくる。塩原温泉へ続く山道の入り口に位置し、日々多くの観光客をもてなしている。

 1996年に開設。翌97年に県内3番目の道の駅として登録された。2009年に地元住民でつくる任意団体「アグリパル塩原会」(現アグリパル塩原)が指定管理者となり、19年に法人化。約半年かけて20年4月、全館リニューアルを果たした。

 塩原の魅力をおなかいっぱい楽しめる施設だ。直売所には、地元の農産物や道の駅内の工房で作られた菓子などが所狭しと並ぶ。特に市のブランド品にも認定されている「塩原かぶ」や「塩原だいこん」が人気で、地元産の大根を使った「切干大根まんじゅう」は約30年来のヒット商品。このほか、季節ごとに旬な食材を入れ込んだまんじゅうも作っており、今は小ぶりのユズが丸ごと入った冬季限定のまんじゅうが売れている。

 主に地元農家の女性たちが腕を振るう農村レストラン「関の里」の看板メニューは地元産のそば。添えられた天ぷらも地元の野菜ばかり。エビなど派手なものは入っていないが、客からは「これがいいんだ」と好評だ。毎年7~11月には、細切りの塩原だいこんがそばの上にこんもりと盛られた「塩原高原だいこんそば」が売り出される。

 このほか、天井からぶら下がるように実る「宙(そら)飛ぶメロン」の栽培にも取り組む。ジェラートなどに加工して、施設内のカフェで提供している。

 道の駅の従業員は地元住民たちで、同社の君島圭一(きみしまけいいち)社長(73)も地元農家の一人。「従業員たちのアイデアをどんどん取り入れ、地域のみんなで作っている施設」と話し、「地元の物を使い、雇用を生み、地域活性化の核となる施設にしていきたい」と道の駅から塩原を盛り上げている。

【メモ】那須塩原市関谷442。午前9時~午後4時(夏季は同5時)。元日休業(臨時休業あり)。(問)0287・35・4401。