【上三川】町教委は15日の町議会全員協議会で、町内小中学校の統廃合に向けた基本方針を発表した。少子化が進む小中学校数の適正化を目指し、中学校は10年以内に現在の3校から1校へ、小学校は通学区域の弾力化を図り15年以内に再編するとした。
町教委は2021年に町議会や保護者、学校関係者らでつくる「町学校のあり方検討会」を設置。小中学校の適正規模や配置の議論を重ね、同検討会から22年に答申を受けた。
町内には7小学校、3中学校があり、児童生徒数は1986年度の3491人をピークに2023年度は2454人まで減少している。
町教委によると、28年度には小学校の児童数は現在より114人少ない1478人となる見込み。6小学校の児童数が減る中、上三川小は宅地分譲で人口が増え26年度には680人に増加する見通しだ。一方、中学校の生徒数は33年度には現在より150人少ない708人になると見込む。24年度には各学年が2学級、32年度には1学級となる学年もあるという。
町教委は、今後望ましい学校規模を小学校12~18学級、中学校9~18学級とした。通学時間は小学校が徒歩で片道30分以内、中学校が自転車で片道30分以内とした。これらを踏まえ、中学生は適正配置の検討を行い10年以内に1校に統合、小学校は隣接区域選択制の説明会などを行い15年以内に学校の再編を行うと説明した。
氷室清(ひむろきよし)教育長は「将来の予測が難しい中、子どもたちが未来を生きるために誰一人取り残さない充実した教育環境の実現を目指したい」と話した。