天明鋳物地域おこし協力隊に委嘱された城石さん(右)

 【佐野】市は5日、天明(てんみょう)鋳物の魅力発信などに努める「天明鋳物地域おこし協力隊」に委嘱した横浜市出身の城石泰宏(しろいしやすひろ)さん(32)に委嘱状を交付した。就任は1日付。同協力隊の委嘱は3人目で、任期は最大3年間。

 城石さんは高校卒業後からITコンサルタントなどの業務経験を経て、約4年間コンサルティング会社を経営。「自分の知識を落とし込んで、社会貢献をしたい」と協力隊に応募した。

 今後は市内に移住し、地元の企業などとコラボレーションした新商品の開発など、天明鋳物の認知度向上に向けたさまざまな活動を実施する予定。城石さんは「これまでの経験や知識を生かして、伝統ある天明鋳物の継承につながる力になれば」と意気込んだ。

 委嘱状を手渡した金子裕(かねこゆたか)市長は「鋳物師や民間団体と協力しながら、千年の歴史を持つ天明鋳物の新たな千年を幕開けに向けて、力を貸してほしい」と期待した。