北関東自動車道都賀インターチェンジ(IC)から車で約10分。栃木市北部、国道293号沿いの「道の駅にしかた」は静かな田園地帯にある。周囲を見渡せば西に西方城跡、北には日光連山を望むことができる。昨年9月には東北自動車道都賀西方スマートICが開通。県内外からの買い物客でにぎわっている。
道の駅は2009年にオープンした。農産物直売所「ふれあいの郷」、農村レストラン「ふるさと一番」、交流物産館「さくら」の3施設で構成。地元西方地区の農産物や地酒などの物販、食事などを手軽に楽しめる施設だ。
一番のお薦めは農産物直売所だ。地元で採れたダイコンやかき菜、イチゴなどさまざまな野菜が並ぶ。今が旬のニラは、株から最初に収穫された「一番刈り」もあり、葉が太くて甘みが強いのが特長だという。
午前9時の開店後も生産者が続々と野菜を納品に訪れ、陳列されている野菜はどれも新鮮。店内の壁には生産者約80人の顔写真が掲示され、作り手の顔が見られるのも安心だ。
農村レストラン入り口では、ガラス張りの作業場で職人によるそば打ちが見られる。大きな窓で開放感があり、日光連山などの景色を眺めながらの食事は格別だ。交流物産館には県内のお土産品が並ぶ。西方地区の酒蔵「飯沼銘醸」の地酒や松屋製菓本店の「レアチーズパン」が人気だという。
3施設の前にある広場では、不定期にイベントも開催している。キッチンカーの出店や音楽グループによる演奏も行われ、青空の下で憩いの時間を楽しめる。
道の駅の若林恒(わかばやしひさし)支配人(56)は「スタッフが笑顔なのもこの道の駅の売り。支えてもらっている地域へ恩返しする気持ちで営業しています」と話す。
【メモ】栃木市西方町元369の1。午前9時~午後5時(土日祝日は6時。一部店舗によって異なる)。第3火曜定休。(問)0282・92・0990。