
-ファンにとっても待望の寄宿学校編アニメ化です。枢先生がアニメ化の話を聞いたときの感想を教えてください。
「正直、うれしさよりも感謝と驚きが大きかったです。アニメというのは作家が『やりましょう!』と言って実現できるものではなく、ファンの皆さまの応援と、さまざまな企業のお力あってはじめて実現するものですので」
-アニメ化で期待している場面、部分は何ですか。
「やはりクリケットのシーンです。漫画では表現できなかった動きや音、キャラクターの息遣いまで全て表現してもらえますから」

-寄宿学校編でお気に入りのシーンは?
「全編通して楽しく描きましたが、特にクリケットでキャラクターが必殺技を繰り出すシーンは思い入れが深いです。『黒執事』でこんなシーンは二度とやれないだろうと思って全力で楽しんで描きました」
-クリケットシーンで特に注目してほしい場面は?
「日本クリケット協会(事務局長)の宮地直樹(みやぢなおき)さんのご協力を得て描いた『1880年当時のルール』にのっとったゲーム運びでしょうか。伝説的選手、歴史的試合などのお話も詳しく教えていただき、それらが漫画にふんだんに盛り込まれています」
「特に、現代では反則になっている投法やフォーメーションなどは19世紀を舞台とした『黒執事』だからこそ描けたシーンだと思うので、ぜひクリケットに詳しい方にも見ていただきたいです」

-作品にクリケットを登場させようと思ったきっかけや経緯を教えてください。
「前々から寄宿学校をモチーフとした章を描きたいと考えていたんです。資料を読んだり、英国文化アドバイザーの村上(むらかみ)リコさんにお話を伺ったりするうちに、寄宿学校とクリケットは切っても切り離せない関係だと知りました」
「クリケットは日本国内ではまだ認知度が低く難しい挑戦になると思いましたが、本気で描けば絶対に面白いものになると確信して執筆に挑みました」