こもを外す造園業者の作業員ら

こもを外す造園業者の作業員

こもを外す造園業者の作業員ら こもを外す造園業者の作業員

 【日光】山内の日光山輪王寺の境内で12日朝、樹木に巻かれたこもを外す早春の風物詩「こも外し」が行われた。

 害虫から境内の樹木を守るためとして、同寺では冬の間、本堂「三仏堂」周辺のアカマツなどにわらを手編みしたこもを巻く。

 一般的には二十四節気の啓蟄(けいちつ)前後に外すが、寒さが厳しい日光では1週間ほど遅らせて外す。

 午前8時半ごろから造園業者が作業に当たり、境内の樹木約45本に巻かれたこもを外し、冬の装いを解いた。

 同寺の鈴木常元(すずきじょうげん)教化部長は「こも外しで冬を越えた実感が湧く。今もつらい思いをしている人がいると思うが、冬の時代を乗り越え良い春が来るようにと願っている」と話した。