那須塩原市は14日の市議会議員全員協議会で、NTT東日本栃木支店が市に対し、光ファイバー芯線の賃借料計約2500万円を過払いしていたと報告した。過払い期間は8年間。市は同様の案件が発生した県内他の4自治体と連携しながら、同支店と過払い金の返還に向けた協議を進めるとしている。
市によると、同支店は市が所有する光ファイバー芯線を借りる契約を締結し、光回線の加入件数に応じた貸借料を毎年、市に納付している。同支店は2015年4月から今年3月まで、光回線加入件数の一部を二重に計上し、計2530万2490円の過払い金を市に支払っていた。同支店で加入件数の集計誤りが発覚したのは昨年4月。加入件数の資料は個人情報保護の観点から市側に提供されていなかったという。
市は弁護士と相談した上で基本的に返還に応じる方針を示しているが、全額返却するかどうかは協議中。市デジタル推進課の村松一紀(むらまつかずき)課長は「再発防止策も含め、他の自治体と情報を共有しながら対応を決定したい」としている。