小口一郎が初めて田中正造を描いた作品を手にする篠崎さん

 【小山】足尾銅山鉱毒事件をテーマにした連作版画で知られる市出身の美術家小口一郎(こぐちいちろう)(1914~79年)が70年前、初めて田中正造(たなかしょうぞう)を描いた肖像画がこのほど見つかった。発見した小口一郎研究会の篠崎清次(しのざきせいじ)代表(77)は「小口先生が鉱毒事件をテーマとする出発点となった作品。生誕110年の節目で70年ぶりに偶然見つかり縁を感じる。歴史継承のためにも多くの人に見てもらいたい」と話す。7日午前10時から栃木市藤岡町藤岡の田中霊祠で行われる例大祭などで披露する。