LRTに乗車する車いす利用者ら

 【宇都宮】障害者支援施設「泉が丘ふれあいプラザ」の利用者ら15人が5日、次世代型路面電車(LRT)に体験乗車した。乗り心地を確かめた後、LRT沿線のかしの森公園で花見をし、小旅行を満喫した。

 施設によると、知的や身体に障害のある利用者は、LRTに興味を持つ一方で乗車機会がなかった。乗り方や車内ルールを知ってもらおうと、桜の時季に合わせて体験を企画した。

 この日は、車いす利用者3人を含む11人の障害者と4人の職員が参加。宇都宮駅東口停留場から、かしの森公園前停留場までの約40分を乗車した。車内は春休みの子どもたちなど人でいっぱいの中、参加した障害者は緊張した面持ちで乗り込んだ。乗客が徐々に減ると表情もリラックスし、流れる車窓を眺め、LRTを楽しんでいた。

 参加した恩田利一(おんだとしかず)さん(49)は「楽しみにして来た。初めてで緊張した。乗り心地が良かったのでまた利用したい」と笑顔を見せた。同施設の担当者は「障害者は外出したくても移動手段に困ってしまう人が多い。LRTはバリアフリー仕様で車いすでも乗り降りしやすく、有効に使われるといいですね」と話した。