磐越道会津若松インターチェンジから約15分。福島県湯川村の田園地帯を、磐梯山や飯豊連峰を眺めながらドライブしていると「道の駅あいづ 湯川・会津坂下(ばんげ)」に到着した。
開業は2014年で、今年10月に10周年を迎える。同村と会津坂下町の共同で整備した。二つの自治体が共同で道の駅をつくったのは全国初という。施設は地元野菜がそろう「農産物マーケット」、伝統工芸品などが並ぶ「あいづ物産館」、農家レストラン「くうべえる」で主に構成される。
目玉は農産物マーケット。地元生産者から届く旬の野菜や、手に入りにくい伝統野菜や山菜も並ぶ。取材に訪れた4月上旬は、生薬としても使われる「オタネニンジン」が入り口近くに陳列。天ぷらにすることが多く、問い合わせもある人気商品という。陳列棚には、野菜を紹介するイラストや調理例の説明が描かれたポップがあり、献立を想像しながら買い物できる。
あいづ物産館では、壁際にずらっと並ぶ酒類が目を引く。地元の3酒蔵の日本酒、ワインやビールもあり、季節ごとにラインアップが変わる。注目は村内でしか販売していない純米酒「瑠璃光」(720ミリリットル1705円)。村産のコシヒカリが原料で、米の芳醇(ほうじゅん)な香りが特長という。
農産物マーケットとあいづ物産館の間にあるジェラート店「12か月のジェラート」も人気。地元の食材で作ったジェラート14種類があり、訪れた日もお客さんが途切れなかった。
くうべえるでは会津名物「ソースカツ丼」(850円)や、地元のそば粉を使った「ざる蕎麦(そば)」(900円)など、大人も子どもも楽しめる料理を提供する。
広報販促チームリーダーの新明佐也佳(しんみょうさやか)さん(41)は「地元のお客さんが多いが、遊具がある広場もあり、1日楽しめる。ぜひ遊びに来てほしい」と呼びかけた。
【メモ】福島県湯川村佐野目五丁ノ目78の1。午前9時~午後7時(12、1~3月は午後6時)。2月第3水曜定休。(問)0241・27・8853。