栃木労働局は30日、今春卒業した県内高校生の3月末時点の就職内定状況を発表した。内定率は前年同月を0・1ポイント上回る99・3%で、高水準が続いている。求人倍率は求人数、求職者数ともに増えたものの求人数の増加幅が大きく、0・20ポイント増の3・07倍となり、比較可能な1998年以降、最高を更新した。
大卒の内定率は0・9ポイント増の97・6%で、2年連続で増加。短大卒は0・4ポイント減の95・2%だった。いずれも企業の人手不足を背景に高い水準という。
高校生の内定率について、同局の奥村英輝(おくむらひでき)局長は「業種によって濃淡はあるが、高卒者に対する需要は大きい」と説明した。
高卒求人数は8・5%増の8616人だった。求人数を事業者の規模別で見ると、千人以上が52・5%増と大きく伸びた。続いて300~499人が21・6%増、29人以下が10・5%増だった。これに対し、500~999人は9・3%減少した。
産業別で、求人数が最多だったのは製造業で6・6%増の3326人。伸び率が最大だったのは運輸業・郵便業で20・3%増だった。
高校生の求職者数は1・3%増の2803人と、5年ぶりに増加した。奥村局長は「今回はさまざまな企業からの求人募集があったため、進学ではなく就職を選択する生徒もいたのではないか」と分析した。