焼き印が押された長胴太鼓と(左から)野澤さん、大森さん、小野崎さん

焼き印が押された長胴太鼓と(左から)野澤さん、大森さん、小野崎さん

太鼓に押された焼き印

焼き印が押された長胴太鼓と(左から)野澤さん、大森さん、小野崎さん 焼き印が押された長胴太鼓と(左から)野澤さん、大森さん、小野崎さん 太鼓に押された焼き印

 【真岡】長沼の長沼八幡宮(はちまんぐう)にある長胴太鼓に押された焼き印が、作家三島由紀夫(みしまゆきお)の作品に登場するものと同じ焼き印であることが、このほど分かった。焼きごては太平洋戦争時の金属類供出ですでになく、太鼓を製作した宇都宮市の太鼓店が、店のルーツに光を当てようと、焼き印復刻に向けたプロジェクトを展開している最中だった。交流サイト(SNS)が契機でつながった縁に関係者は驚き、喜んでいる。

 三島の最後の長編小説「豊饒の海」の第2巻「奔馬」には「国学院大学の門を入る。玄関口には、いかにもこの大学らしい大太鼓が据えられている。伝馬町御太鼓師小野崎彌八の銘が入った由緒ありげな大太鼓で」という記述がある。