色鮮やかな作品が並ぶ会場

 【那珂川】ハンディキャップのある作家らの芸術活動を支援する小口の「もうひとつの美術館」は6月16日まで、群馬県内の福祉事業所で活動する作家12人による展覧会「おとなりから からっかぜ」を開いている。色彩鮮やかな絵画から、作家に身近な人物をモチーフにしたパペットまで幅広い120点を並べる。同館は「作家さんは、それぞれ作風が異なる。好きな作品を探してみてほしい」と来場を呼びかけている。

 同館によると、群馬県の作家のみを取り上げる展覧会の開催は初めて。障害者の就労継続支援事業などを展開している「NPO法人麦わら屋」(前橋市)など6業所が協力した。

 会場では、花や動物などをカラフルに描いた絵画の他、施設職員らを描いた人物画、貨物列車が連なるターミナルの風景画、色とりどりのろうそくを緻密に並べたペン画、題名の無い抽象画などを展示している。同館スタッフの葛西絢子(かっさいじゅんこ)さん(40)は「作家さんの力強さを感じられる。題名から見て、何を描いたのか想像するのも楽しみ方の一つ」と話す。

 6月1日午後2~3時には、同NPO法人の日常を描いたドキュメンタリー映画「うたうかなた」の上映会が開かれる。

 午前10時~午後5時(最終入館は4時半)。月曜休館。入館料は大人千円、小中高生や障害者500円など。上映会は参加費2千円と飲み物1杯の注文が必要で、定員30人。(問)同館0287・92・8088。