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大型重機によって屋根などの解体が進む県体育館=24日午前9時50分、宇都宮市中戸祭1丁目、ドローンから

 半世紀以上、県民スポーツの拠点として親しまれた県体育館(宇都宮市中戸祭1丁目)の建物解体が進んでいる。2月に始まり、6月下旬には建物がなくなる。24日現在、特徴だったアーチ構造の屋根の取り壊しなどが行われている。

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 解体は内部から先に行われ、その後に外壁を一部残して撤去。8日に屋根の取り壊しが始まった。24日は大型重機が長いアームを伸ばして屋根を少しずつ崩していった。敷地前を通る人は足を止めて作業に見入っていた。

 工事を請け負う中村・日豊特定建設工事共同企業体の現場監督大森顕(おおもりひかる)さん(32)は「高校時代に剣道の大会で親しみ、思い入れのある場所。解体される建物を見て涙を流す通行人もいる。感謝を込めてきれいにしたい」と話していた。

 県体育館は1965年に供用開始。80年の栃の葉国体の競技会場となった。2021年3月に閉館した。跡地について県は、県立美術館と図書館、文書館の新築移転を計画している。