【塩谷】町は6月から、公共交通機関を利用して町外の学校に通う高校生らを対象に、通学費の一部を支援する制度を始めることを決めた。定期代などの半額を、月1万円を上限に補助する。公共交通機関の利用促進、保護者らの負担軽減を図り、人口減少対策につなげる狙いがある。
町が29日の町議会全員協議会で説明した。一般会計補正予算案に「高校等通学支援補助金」として500万円を計上し、6月定例町議会に提出する予定。
町によると、町外へ通学する高校生は現在約240人で、うち70~100人が公共交通機関を利用しているとみられる。補助金の対象は路線バスや町デマンド交通、鉄道などを利用する生徒らで、4月にさかのぼって支援する。町外へ通う中学生なども対象となる。
町が昨年度行ったアンケートでは、バス代が月3万円以上かかっているケースも数件あった。矢板、日光、さくら市内の駅や高校まで保護者に送迎してもらっている生徒もいるという。
町くらし安全課は「利用者が減って、バスが減便となる負のスパイラルを脱しないといけない。負担軽減を図り、町内に住み続けられる環境をつくりたい」としている。