【日光】平家落人の里として知られる湯西川温泉で2日、「平家大祭」のハイライトとなる平家絵巻行列が行われた。武将などに扮(ふん)した市民ら約60人が華やかな衣装をまとって温泉街を進み、訪れた人たちを楽しませた。
同祭は地元旅館組合などでつくる実行委員会が主催。壇ノ浦の戦いから800年の節目と同地の観光施設「平家の里」完成を記念し1985年に始まった。コロナ禍で2020年以降、中止していたため、5年ぶりの復活となった。
行列は午前11時過ぎ、市湯西川地区センター前を出発。途中で雨が降り出すあいにくの天気の中、粉川昭一(こなかわしょういち)市長演じる平清盛(たいらのきよもり)ら武将の他、地元小中学生らも加わった白拍子、女官など平家一門の行列が平家の里までの約1キロを練り歩いた。宇都宮市から訪れた介護職渋井和佳菜(しぶいわかな)さん(25)は「インスタグラムで知って初めて来た。衣装がきらびやかですてきだった」と満足した様子だった。
山城晃一(やましろこういち)同祭実行委員長(69)は「5年ぶりの開催をきっかけに改めて湯西川をPRしていきたい」と話した。