繭の周りについたけばを取る児童たち

 【小山】伝統文化などを学ぶ「ふるさと学習」の一環として、養蚕に取り組んでいる絹義務教育学校で17日、巣に入った繭を一つずつ取り出す収繭(しゅうけん)作業が行われ、1、2年生計48人が参加した。

 児童らは5月下旬にJAおやまから提供された春嶺鐘月(しゅんれいしょうげつ)の蚕約2千頭に、校内で栽培した桑の葉を与えて育ててきた。この日は繭になった計1749個を巣から1個ずつ丁寧に取り出し、周りについた糸状のけばをきれいに取り除いた。

 2年小池未桜(こいけみお)さん(7)は「繭から糸を取るのが楽しかった。繭は白くてきれいだった」と笑顔を見せた。講師を務めた福良、農業野澤正義(のざわまさよし)さん(83)は「みんなの努力のおかげできれいな純白の繭ができた。今年は気温と湿度が安定していて量も多く、しっかりと育った」と喜んだ。

 収繭作業を終えた繭の一部は選定され、笠間稲荷神社が行う品評会に出品する。今後は、糸を巻き取る前に繭を煮て糸が離れやすいようにする煮繭(しゃけん)作業を3年生が行う予定。