【那須】大島の那須どうぶつ王国は22日、飼育する国の特別天然記念物で絶滅危惧種ニホンライチョウのひな4羽がふ化したと発表した。今後順調に成育すれば、9月ごろに中央アルプスに放鳥する予定という。
同園は環境省などの「ライチョウ保護増殖事業」に参画し、中央アルプスでの個体群復活に協力している。今回は共に同園生まれの雄と雌をカップリングさせたところ、雌は6月中下旬に7個の卵を産み、今月14日に3羽、20日に1羽がふ化した。残る3個は無精卵などだった。
ひな4羽のふ化時の体重は18・5~20・8グラムだった。現在は保育器で飼育しており、順調に育てばふ化後1カ月ごろから屋外の環境に慣らしていくという。同園は「ライチョウはふ化後2週間の死亡率が特に高いため、引き続き慎重に管理していく」としている。