【大田原】新たな地域資源を創出しようと市と市観光協会が進める「大関組紐(くみひも)」プロジェクトで、市民向け体験講座の初回が24日、黒羽庁舎2階の黒羽川西地区公民館で開かれた。
大関組紐についての理解を深め、体験を通して組みひもに親しんでもらうことが狙い。計8人が参加し、9月18日までの全5回でストラップの完成を目指す。講師には、長年組みひも作りに取り組んでいる那須塩原市の平松百百子(ひらまつももこ)さんを招いた。
初めに同協会理事でプロジェクトの中心メンバーである根橋洋行(ねばしひろゆき)さん(54)が講義を実施。技法が記されている黒羽藩11代藩主大関増業(おおぜきますなり)編さんの兵学百科全書「止戈枢要(しかすうよう)」や大関家伝来の甲冑(かっちゅう)を紹介しつつ、ブランド仕様やこれまでの取り組みなどを説明した。
その後の実技では、「丸台」や糸を巻いた「組み玉」といった専用の道具を一人一人に用意。参加者は平松さんの指導を受けながら結び方や配置などを学び、悪戦苦闘しながらも夢中になって取り組んだ。
組みひも作りは約10年ぶりだという南金丸、熊田有子(くまだゆうこ)さん(60)は「だんだんとやり方を思い出してきた。ストラップの完成が楽しみです」と話した。