中村獅童(なかむらしどう)さんらが出演する「松竹特別歌舞伎」(とちぎ未来づくり財団主催、下野新聞社共催)が28日、県総合文化センターで上演された。舞台裏を解説する初心者向け講座も行われ、約1600人の観客が伝統芸能の魅力に触れた。
歌舞伎の魅力を広めようと、全国公立文化施設協会が主催する巡業公演の一環。公演の冒頭は「中村獅童のHOW TOかぶき」で、俳優が化粧をし、衣装を着けて登場人物に変わっていく様子を舞台上で公開した。
2人の武士がすれ違いざまにさやが当たったことで斬り合いに発展する様子を描いた演目「鞘當(さやあて)」の一幕や、長唄囃子(はやし)連中に合わせて演じる2演目を披露。このうち「橋弁慶(はしべんけい)」では、獅童さん(51)と長男陽喜(はるき)さん(6)が親子共演した。
初めて歌舞伎を観劇したという宇都宮市下田原町、会社員大島優衣(おおしまゆい)さん(25)は「見えに圧倒された。中村さんの説明も分かりやすくて、歌舞伎が見やすくなった」と話していた。