中学生に法律の理解を深めてもらおうと、県弁護士会ととちぎ法教育研究会は8日、宇都宮市明保野町の県弁護士会館で「夏休みジュニアロースクール」を開いた。県内の中学生30人が参加して模擬裁判を実施。架空の民事事件の原告側、被告側に分かれ、代理人弁護士としてお互いの主張をぶつけ合った。
題材は、童話「王様の耳はロバの耳」を題材に、王様が秘密をもらした理髪店を相手取り約1千万円の損害賠償などを求める訴訟。王様側のプライバシー権と理髪店側の表現の自由などについて考える内容だった。
県弁護士会館の会議室を法廷に見立てて3カ所で同時に開廷。中学生らは5人一組の弁護団を結成し、相手の主張にどう反論するかを苦労しながら考え出していた。同会所属の弁護士が裁判官役を務め、両者の意見を聞く弁論を何度も重ねた上で判決を言い渡した。
原告側代理人を務めた作新学院中2年富田(とみた)ゆうりさん(14)は「意見を持って討論するのがとても勉強になった。今日やったことが授業で役に立つと思う」と話した。