ヨシ原の上空を飛ぶツバメ

 日が沈み、月が見え始めた夕方、渡良瀬遊水地の上空に無数のツバメが飛び交った。8月に入り、数万羽のツバメが集団でヨシ原に入る「ねぐら入り」がピークを迎えている。

 ツバメは春に東南アジアから日本へ飛来して子育てをする。日本で生まれたひなは約3週間で巣立ち、秋の渡りの時期まで虫などを食べて力を蓄える。水辺があるヨシ原は天敵のイタチなどから身を守るのに適しているとされ、ねぐら入りは大きな川の河川敷や湿地などで観察できる。

 8月中旬の遊水地では日没後、上空を飛ぶツバメの数が増加。次第に大群となって、上空を旋回してヨシ原に舞い降りていく様子が見られた。

 市渡良瀬遊水地課は「遊水地内でねぐらを転々とする。9月末ごろまで見られるだろう」としている。