【宇都宮】次世代型路面電車(LRT)の利用促進策で市などは27日、車両に自転車を持ち込める「サイクルトレイン」の導入に向けた検証会を開いた。高校生が貸し切り列車に自転車を持ち込み、宇都宮駅東口-芳賀・高根沢工業団地間を乗車。自転車の最適な固定方法などを確かめた。
市はサイクルトレインの導入を目指し、年内にも貸切ツアーの実証実験を行いたい考え。検証会はそれに先立って、自転車の載せ方や固定方法を確認する場として開き、LRTを使った観光誘客の研究に取り組む宇都宮白楊高流通経済科の1、2年生7人が協力した。
検証では計6台の自転車を載せ、車内のスペースに固定。持ち込んだスタンドに立てかけたり、ハンドルとつり革、手すりをベルトでつなげたりするなど複数の方法を試した。生徒は加速・減速時、カーブを曲がる時、坂道を登る時などに自転車が倒れないか観察した。
検証後、生徒は車両に折り畳み座席の導入を望むなど意見交換。自転車通学をしている2年磯心花(いそみはな)さん(17)は「停留場と車両に段差がないので載せやすかった。実現したら行動範囲が広がる。雨の日は利用したい」と話していた。