栃木県内の8月の平均気温は、五十里(いかり)が平年より2・3度高い24・2度となるなど土呂部、奥日光を含む計3地点で統計開始以降、8月の最高を更新したことが宇都宮地方気象台の気象速報で分かった。上旬に県内が高気圧に覆われていたことなどが影響した。

 同気象台によると、土呂部は平年より2・3度高い22・5度、奥日光は1・8度高い20・6度だった。那須烏山は27・1度、那須高原は23・2度で、8月の月平均の最高だった2023年と並んだ。

 観測10年未満の日光東町を除いたうち、黒磯、大田原、塩谷、鹿沼、真岡の5地点が観測史上2位、佐野が3位の高さとなった。

 8月は日中の気温上昇などにより大気の状態が不安定となり、局地的に雷を伴う激しい雨が降った日が多かった。

 塩谷では25日の1時間降水量が103・5ミリを記録し、8月の最高を更新。26日未明には県北部で線状降水帯が発生した。雷は22日間観測され、現在の観測方法になった19年2月以降で最多だった。

 降水量は日光東町を除く地域気象観測システム(アメダス)18地点のうち、黒磯、塩谷、足尾の3地点が2位、那須高原、宇都宮、栃木の3地点が3位を記録。いずれも平年を約180~460ミリ上回った。

 同気象台は「9月は台風が関東に接近しやすい傾向にある。最新の情報を見て災害に備えてほしい」と話している。